数あるウォッチ・ブランドの中から
パテック フィリップが選ばれる理由

1989年、パテック フィリップは創業150周年を記念し、世界で最も複雑な機構を持つ携帯時計「キャリバー89」を完成。開発に5年、製作に4年もの歳月を費やして誕生した、このモデルは、永久カレンダー、クロノグラフ、ミニッツ・リピーター(音で時刻を知らせる機構)、星座表、均時差(真太陽時と平均太陽時の時差)など、合計33もの複雑機能を搭載。ケース径は88.2mm、厚さ41mm、総重量1.1kg。使用部品は1728個。ケース素材が異なる4つの時計を製造しオークションで販売されたが、イエローゴールド・ケースのプロトタイプは、現在、ジュネーブのパテック フィリップ・ミュージアムに収蔵。

 世界最高峰のウォッチ・メゾンと呼ばれ、全世界の時計愛好家が絶大なる信頼を寄せるパテック フィリップ。なぜ、パテック フィリップがこの地位を得ることができたのか?
 それを改めて考察してみたい。
 パテック フィリップが“世界最高峰”と呼ばれるひとつの理由は、約180年におよぶ長い歴史と、その過程で生み出された多くの傑作・名作があるから。
 創業の地であり、今も本社工場を構えるスイス・ジュネーブには、16世紀末、フランスの宗教弾圧から逃れジュネーブへ移住したユグノー派の人々が伝えた高度な時計宝飾技術があった。この技術を基盤としてジュネーブに時計産業が興り、それがパテック フィリップの革新的な時計作りと融合し、多くの傑作が誕生する下地となった。
 端的な例がパテック フィリップが自社で開発・製造する「グランド・コンプリケーション」と呼ばれる複雑時計。特に永久カレンダーは、1925年にパテック フィリップが世界で最初に腕時計としての製造に成功。その後も着実に技術を積み重ね、永久カレンダーは今でもパテック フィリップを代表する機構であり、豊富なラインナップを展開する。このような複雑時計を自社で開発・製造できる高度な技術力が、パテック フィリップが時計愛好家に選ばれる、もうひとつの理由だ。
 デザイン面でもパテック フィリップは優れたセンスを発揮する。その象徴が1932年に発表された“腕時計の歴史上、もっとも完成されたデザイン”と呼ばれる「カラトラバ」。シンプルかつクラシックな「カラトラバ」は、腕時計の標準原器ともいうべき存在だが、2021年の新作としても魅力的なモデルが登場。パテック フィリップはデザインでもスイスを牽引する。
 そして開発力でも圧倒的。1996年発表の「年次カレンダー」は、1年に1度、2月から3月に切り替わるときだけ日付を修正すれば、自動的に正しく暦を示す極めて実用性が高い機構。このような新機構を先駆けて開発する姿勢もパテック フィリップならでは。
 同時に新たな領域への挑戦を続ける探究心もパテック フィリップの個性。1976年に登場したパテック フィリップ初のステンレススチール製スポーツコレクション「ノーチラス」は時計の世界を革新し、ラグジュアリースポーツというジャンルを牽引し、2021年にはSSのシンプル・モデル、製造最後の年を飾るモデルを発表し人気を加速させている。
 豊かな歴史に培われた高度な技術と卓越したセンスを駆使し、時計界に新しい風を吹き込む稀有なウォッチ・メゾン。それがパテック フィリップが“世界最高峰”と呼ばれる理由なのである。

  • 印象的なベゼルを装備する
    2021年の「カラトラバ」新作
    カラトラバ
    Ref.6119R

    「クルー・ド・パリ(ホブネイル・パターン)」を刻んだベゼルとファセット加工インデックス、ドフィーヌ型時分針が美しく調和する2021年の新作。ケースは直径39mmの18Kローズゴールド製で厚さ8.1mm。腕へのフィット感も素晴らしい。
    ムーブメント:手巻き、ケース径:39mm、ケース素材:18Kローズゴールド、ストラップ:アリゲーター、防水性:3気圧。
     

  • 大人の風格が漂う
    グレー文字盤の「カラトラバ」
    カラトラバ
    Ref.6119G

    サテン仕上げのグレー・ダイアルを採用したホワイトゴールド・モデル。新開発の手巻きムーブメント「Cal.30-255 PS」を搭載し、ケースの厚さは8.1mm。これがフィット感の秘密。65時間のロングパワーリザーブとストップセコンド機構を持つ新時代の傑作。
    ムーブメント:手巻き、ケース径:39mm、ケース素材:18Kローズゴールド、ブレスレット:18Kローズゴールド、防水性:3気圧。

     

  • 曜日・日付・月を同一平面上に表示する
    初のインライン永久カレンダー
    インライン パーペチュアルカレンダー
    Ref.5236P

    曜日、日付、月を並べて表示するパテック フィリップ初のインライン表示永久カレンダー。12時位置のロゴの下の窓に曜日と月の表示に挟まれ日付を表示。プラチナ製ケースに美しくマッチするブラック・グラデーションのブルー文字盤を採用。
    ムーブメント:自動巻き、ケース径:41.3mm、ケース素材:プラチナ、ストラップ:アリゲーター、防水性:3気圧。
     

  • 端正な角型ケースが体現する
    パテック フィリップ流エレガンス
    TWENTY~4
    Ref.4910/1201R

    時を超越した女性のエレガンスを象徴する「Twenty~4🄬」。このモデルは18Kローズゴールドのレクタンギュラー型ケースにチョコレートブラウン・ソレイユ仕上げのシックな文字盤を装備。ケースには34個のダイヤモンド(約0.57カラット)がセットされ極上のラグジュアリー感を演出する。
    ムーブメント:クォーツ、ケースサイズ:25.1×30mm、ケース素材:18Kローズゴールド、ストラップ:アリゲーター、防水性:3気圧。
     

パテック フィリップ・シール
ムーブメントに刻印されたパテック フィリップ・シールとは、2009年にパテック フィリップが設けた独自の厳しい品質基準でパテック フィリップの全ての機械式時計に適用される。このマークは1953年に発表されたパテック フィリップ初の自社製自動巻ムーブメントのローターに刻印されたイニシャルに由来し、外枠はアンリ・スターン社長がデザインしたクラシカルなピンバックルからインスパイアされた。

世界最高峰のウォッチ・メゾン 唯一無二のパテック フィリップ